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岩倉玲音共和国その2

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 先日、大量の安倍吉俊の画集を読む機会に恵まれて、読み漁っていたら、安倍吉俊lainの造形になかなか苦労していたらしいことが分かった。というのも、ある画集にlainのプロトタイプと想像できる少女が数ページに渡って、ズバババと書きなぐられていたからです。

あのヘンテコなアシンメトリー・ヘアや、どことなくこの社会の存在ではないことを匂わせる雰囲気の少女は、それなりに考え抜かれた結果生み出されたキャラクターであったらしい。

 面白いのは、安倍吉俊が描けば描くほど「ほぉ~確かにこれはよりlainっぽいね」と思える方向に修正されていったことで、これは私がlainの最終形を知っているがゆえの誤解かもしれないが、キャラデザという作業は、よくわからないセンスやらインスピレーションでパッパと済んでしまうものではなくて、土台を固めて少しずつブラッシュアップしていく泥臭い作業なのだなと理解することができて、興味深かった。

 画集のそのほかの作品をみてみても、安倍吉俊の素描絵の中には、凄まじく良いものもあれば、なんだこれ?というたぐいの物もあって、才能溢れる人間も、作品を生み出すのには苦労しているんだろうなあということがおぼろげに分かって、いろいろ思うところがあった。

 まあでもとにかく第一に大切なのは何が何でも納得のいくまで描きまくることで、私はそれを、あの世に出ることの叶わなかったlainのプロトタイプ達、不出来なDuplication達によって理解することができた。

 エヴァQの中で、カヲル氏も言っていた。「納得のいく音が出るまで、鍵盤をたたき続けるんだよ」(多少、台詞は私の脳内で改変されてしまったかもしれない)