serial experiments lainはよくわからない

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 serial experiments lainというアニメは、実のところさっぱりよくわからない。  

 wikipediatwitterのアニメオタクな人々の評論を読むとなんとなく作品のストーリーやテーマは理解できるんだけど、それが実質的な作品の理解には繋がらなくて、頭の中でモヤモヤという気持ちだけが空回りする。何だか大学で学んだ理工学によく似ている。だから僕はこの作品が嫌いだとかいう主張をしたいわけではなくて、僕はどちらかというとこのアニメが好きなのだと思う。5話~10話は突然観たくなることがあるのでよく視聴するし、何よりもlainに対しては奇妙なぐらい「知りたい、理解したい」という気持ちが強い。

 lainを観ていると自分が精神障碍者になったような気分になる。岩倉玲音の言動はコロコロ変わって一貫性が全くないし、正体が良く掴めない謎の組織に終始付き纏われる展開にうんざりする。玲音の家族は造り物で、つまり玲音は監視されていたわけで、これを含めたlainの展開はなんだかトゥルーマン・ショー的なんだけど、かといってそこにトゥルーマン・ショー程わかりやすい狂気があるわけでなく、その文脈は結局謎の組織によって回収されてしまうのでモヤモヤしたままだ。

 じゃあ一体何が面白いのかといわれると困る。結局もう一度みても釈然としない気持ちがあるだけだろうし、理解して楽しむ性質のアニメではないのかもしれない。

 それにしてもこのアニメは、どうやって言葉で説明してもなんだかチープな印象の作品にしかならないのが凄いと思う。作品自体が言語化を拒絶しているかのようだ。そう考えるとlainエヴァに似ていると思う。ただ、エヴァと大きく異なる点は、あちらは大いに受けて商業的に成功したけれど、こちらはマイナーなアニメどまりで、すでに放送から20年近く経過したせいで忘れられそうになっている、という所だろうか。

 もしかしたらこのアニメの魅力は、安倍?俊の幻想的なキャラデザのおかげかもしれない。あるいは、そもそもそこに魅力なんてなくて、商品の値段が高ければなんだか高級そうに見える心理トリックと同じで、ただ単に当時の製作者達の衒学趣味的なお遊びに付き合わされているだけなのかもしれない。