カナンに学ぶtiny breasts

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 CANAANは2クールで放送して欲しかったな、と今になって思う。というのもこの作品にはポテンシャルがあったのだと感じたからだ。奈須きのこ氏のDDDを思わせる奇怪な世界観と能力をもった登場人物、広大な大陸を舞台にした物語、武内崇を原案に起用したキャラクターデザインというのは何だか魅力的だし、しかも一話冒頭は異国情緒溢れる雰囲気で「これはちょっと今までのアニメとは違うぞ?」といういい良い感じの掴みだったのだ。それこそ、007のように、イスタンブールやモスクワで銃撃戦を始めたり、マカオで賭博勝負を始めたりすれば面白かったのではないだろうか。ところが現実のCANAANは、いわゆる日本の学園モノ作品のように狭い小世界の中で物語が閉じてしまって、かつポエム語りとバトルしかしてなくてアレは良くなかったなと思う。一例をあげると、色んな場所でカナンとアルファルドは戦ったりしたわけだけど、どういう場合も2人が居れば物語が収束してしまったわけで、具体的にいうとアルファルドはそれなりにでかい犯罪組織の現役の首領だったのにも関わらずそのステータスを生かすシーンが全然無くてソロで頑張って戦い通したのがダメだった。

 でなんでそうなったかというとこれは1クールの中であの濃い世界観を持った作品を描く為にいろんな枝葉を取り去ってコンパクトにしようとした結果だと思う。物語をコンパクトにしたいとき、登場人物を絞ったりポエムで話自体を煙に巻いて単純化してしまう方向に走るのは自然だ。

 まあこの辺りは以前言及したように、当時のPAワークスのダメさ加減が発揮されてしまったわけなんだけど、作品の放送期間を決める偉い人が2クール放送を決断していればあのようなポエムを前面に押し出す展開はなかったんじゃないか、と思う。色々惜しい作品だったと思います。繰り返して言いますがこれはこれで僕は好きだけど。