2015年コミケットスペシャル(春コミ)
毎年の夏と冬にコミケットというキモヲタのための一大祭典が催されることは皆様の周知の通りだと思うが、5年に一度、特例として春にコミケット番外が開催されることはそれほど有名でないかもしれない。
社会人の有り余る財力に頼れば東京に行くことはわけはないので、行ってきた。
スペシャルということで、いつもとは違う雰囲気の会場だった。
写真にはとってないけど、なんか出店みたいな企画が多くて面白かった。
それにしても、幕張の会場はビックサイトの雰囲気にすごく似ている。
一日目の昼に抜けてしまったのが本当に悔やまれる。
中夜祭ではアニメ界隈のかなり実力のある音楽ユニットが集まってライブを披露していたらしい。私はチケットなんて到底余ってないと観念して早々に離脱した。実際は当日券が発券されていたというのに。
物事は初めからあきらめてはいけないということと、暫く我慢して待つということを学んだ。それらは時として大きな効果を発揮する。
帰りはマグリット展に寄った。
同じモチーフがリフレインして様々な作品にパワーアップして出現してくる様は圧巻であった。と同時に、彼ら天才もやはり試行錯誤して、自らの作品を高みへと持ち上げていくわけである。それも徐々に。
マグリットは、とてもわけのわからない作品を描いた人なのだけれど、わけがわからないというのは、あくまで全体を見渡したときだけであって、絵画を分解して細部を点検しはじめると、それぞれの作品を構成するパーツ自体は至極まっとうで、現物を忠実に再現していることに気が付く。(たとえば、鳥の形にきりとられた空に浮かぶ雲)。
だけれどそんな当たり前なものが、ちょっと妙な位置にあったりするだけで、とんでもない相乗効果を生んでしまう。そうして生まれた、このわけのわからなさは私たちを何時間と引き込んでしまう。
12時ぐらいに入場して、実際に出口にたどり着いたのは17時。入場料1600円でこれだけの作品群を拝めるのは、とても素晴らしいことのように思えた。
「光の帝国」「人間の条件」は、何時間でも眺めていられる。まだ行ってない人はぜひとも六本木に足を運びましょう。