アルファルドに学ぶグリザイユ画法
虫歯を抜いた。幼いころの恐怖治療経験から私は歯医者に断固逝かないマンを貫いていたのだが、明後日の方向に生えてきた親不知が長年に渡る不摂生によってついに完膚なきまでに崩壊し、明らかにヤバい不断の痛みを訴えはじめたので、クリニックへと駆け込むこととなった。
治療としての抜歯を経験して初めて知ったのだが、歯が抜ける、ということは大した怪我なのだな。かなり強力な抗生剤を処方されるし、なにより暫く骨が露出した状態になる。
一日安静にしている最中に、虫歯にまつわる話を求めてネットサーフィンを楽しんだ。アメリカ大統領ジョージワシントンは、若いころから虫歯に悩まされ、20歳後半で入れ歯を着用、大統領就任時にはわずか一本しか歯が残っていなかったらしい。
そんな歯が一本しかないおっさんでも一国の長として君臨することができたのだから、昔は虫歯マンに対してとても寛容な世界だったんだな。
北陸新幹線が開業する。その結果として、北陸在来線は富山~終点直江津までの全区間、さらに信越本線は直江津~長野間までが切り離される。
当然JRの傘下でなくなったそれらの線路はぜい弱な地方自治体のろくでもない経営によって18きっぱー殺しの悪名高き路線へと変貌する。
そういえば去年金沢、富山、長野、松本と18きっぷで回ってきた。殺風景な日本海側の田舎にのっぺりと横に広がる北陸新幹線の駅舎は、異様であり、まるで18きっぱーを威圧するための巨大な壁のように思えた。
第三セクターとなった富山県内の路線は「あいの風とやま鉄道」という地方自治体資本の会社に譲渡され運営されるらしい。どう考えても飛べない名前だ。